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セックスレス増加は何を意味するのか?

セックスレス問題に関する厚労省の調査が発表されたようだ。
おそらく、少子化との関連等を研究することになるのだろう。

「セックスレス」夫婦3組に1組 厚労省研究班調査 [1]

続きの前に

セックスレスの夫婦は3分の1となり、この2年間でさらに進んだことが、厚生労働省の研究班の調査で分かった。

(中略)

研究班(主任研究者=東京大医学部・武谷雄二教授)が昨年11月にアンケートを実施。全国の16~49歳の男女3千人を対象とし、うち1409人から回答を得た。

1カ月間にセックスをしなかった夫婦は35%で、前回の04年調査より3ポイント増えた。45歳以上では46%にのぼり、夫婦間のセックスレスは一段と増加していた。

一方、性行為の経験がある人全体に、この1カ月間の回数をたずねたところ、「1回」15%、「2回」12%、「3回」9%、「4回」7%だった。「0回」は40%に達し、前回に比べて5ポイントも増えた。

(中略)

研究班の北村邦夫・日本家族計画協会常務理事は「セックスレスの増加は、男女のコミュニケーション能力が低下していることの表れだと思う」と分析している。

「asahi.com」 2007年03月17日

セックスレス問題を解くカギは、『90年代~なぜ“急激に”性欲は衰弱したのか?』という点にある。セックスレスの本当の原因を突き止めないことには、性の再生は成されない。

言うまでもなく、記事にある「男女のコミュニケーション能力が低下」云々では全く説明がつかない。
また、性欲=本能の考えがちだが、これでも説明はつかない。哺乳類は性闘争本能をとことん強化した動物であり、そのような最強本能が急激に低下することなどありえないし、そもそも生物に於いて生殖系の本能がそんなに簡単に消えるようでは、種の存続すらおぼつかない。

では何が衰弱したのか?

はっきり言えることは、このセックスレス現象は、私権圧力の衰弱にともなって登場してきたということである。
私権時代を通じて、性欲は最大の煩悩であり、どんな賢者・哲人・修行者であろうともこれを振り払うことはできないほどであった。
ところが、(90年頃)私権圧力の衰弱度合いがある閾値を超えたことにより、そのスイッチが作動しなくなった=性は急激に衰弱した(最強の煩悩をいとも簡単に捨ててしまった)、ということではないか。

これは、「私権の性」(私権時代固有の性のありよう=私権の強制圧力を背景とする独占の性、父権の性)がもはや終焉の時を迎えたことを意味していると考えるほかない。

iwai

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