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いじめをなくすための『真っ当な課題』

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前回投稿した“「仲間絶対」の意味~なんで些細なことで死んでしまうのか?” [1]に対しコメントを頂きたみなさん、ありがとうございました。

今回は、iwaiさんからの・・・

『いじめに代わる真っ当な課題』を新たな圧力源=活力源とし得ている事例など、ありませんか?

にお応えし、“真っ当な課題”になっていく可能性を感じる事例を探してみました。

その前にクリックよろしく

■朝の一斉読書(参考 [2])

①みんなでヤル、②毎日ヤル、③好きな本でよい、④ただ読むだけ
・・・を原則に、朝10分間全校一斉で読書する・・・一高校教師であった林公氏が考案。口コミで広がり、平成15年には、全国小学校の約7割、中学校の約5割が実施している。(『データからみる日本の教育』 [3]より)
・・・効果としては、生徒に授業に参加しようとする意識が芽生え、遅刻、私語、徘徊、授業妨害、学級崩壊などが減少。

■「6年生を育てる」(参考 [4])

千葉県市川市立稲越小学校の場合は、1~6年生の縦割りグループをつくり、遠足や運動会などの企画や運営をは6年生に任せるとのこと。

>当初は重荷になったようだが、下級生や親から感謝されたことが励みになり、「別人のようにしっかりする」と6年生担任の清水晴子教諭。

>「人の役に立っているという気持ちが充実感を与え、いい人間関係を築く原動力になる。その力は下級生にも広がる」と瀧野校長は強調する。教師も変わる。6年生を育てるという目的が明確だから、教師も連携しやすい。

・・・と期待応合の充足体験によって、自己中が改善され、しっかりする=周りが見えるようになっていくだけでなく、教師にとってもプラス効果が表れているよう。

■小中一貫校での試み~ 「兄姉のように後輩世話」(参考 [5])

> 今春開校した東京都品川区立小中一貫校「日野学園」で、取り組まれている「日野学園B&S(Brothers&Sisters)」。授業以外の時間に、8年生の男女ペアが日替わりで1年生の教室を訪れ、兄や姉のように面倒を見る。始まった直後の5月下旬の朝の様子だった。

> 給食や掃除の時間も一緒に過ごし、8年生は1日の終わりに、感想や活動の自己評価、連絡事項を記す。1年生は8年生から学校生活の決まりを学び、8年生は、自分自身を見直す機会にする。同じ校舎で学ぶからこそ出来る取り組みだ。8年生の活動を見守る1年の担任からも「目が届かない部分も見てくれて助かる」と評価の声もあがる。

> 実施から1か月半を経て「毎日が保育実習のようです」と菅谷正美校長(59)は表現する。「下級生は行動をまねるので上級生の責任は重いが、『バス通学の中学生が小学生の手を引いていた』という話も聞いた。自然な行動が取れるようになってきたようです」

・・・と、上記「6年生を育てる」同様の効果が見て取れる。

■「児童が設計 学校トイレ」(2/23 日経新聞より)

>「暗い」「使いづらい」というイメージか強い学校のトイレを子どもたちが中心となって改修するケースが相次いでいる。ベンチを置いたり、教科書を置く棚を設けるなどユニークなアイディアが盛りだくさん。「打ち合わせを通じて積極性を引き出す」「設備を大事に使う気持ちを養う」などの効果があり、取り組みは今後も広がりそうだ。

>「自分の考えをアピールする力や、他人の意見を尊重する姿勢が身に付いた。掃除も頑張るし、責任感も出てきたかな」

・・・2001年から国の補助金が認められたことを受け、このように体験学習としてトイレ改修設計を児童自らが担う・・・自分たちの生活の場を自分たちで作るケースが複数出てきている。

■「総合的な学習の時間」を生産の場へ移行する~札幌市開成小の事例~」(るいネットより [6])

>この小学校では「総合的な学習の時間」を使って、近所の農家から借りた畑で玉ねぎを育てることをしています。
その時の作業グループはクラス単位ではなく、縦割りグループで行います。縦割りグループとは同学年同士ではなく1年生から6年生までがある人数集まって、より経験のある人を中心に役割分担をして作業を行うグループ分けで、「総合的な学習の時間」に多くの学校が取り入れるようになっています(実際上級生のやる気が全然違うらしい)。
広大な畑に農家の人の指導を受けながら、グループでせっせと協力して畑仕事をすると、子供たちはどんどんたくましくなるそうです。
5月に植えて9月に収穫し、全校で収穫祭パーティーを行うことで、最終的に自分たちの成果を評価しあうことまでが学習の一環となっています。

>このように今の学校においても学習の場と生産の場を一体にする可能性は十分にあるのでないでしょうか。

・・・授業の一環として、みんなで生産=闘争課題に取り組むケース。特に自然を相手にする農業は、人間相手と異なり一切誤魔化しがきかず、自然や仲間への同化能力を育んでくれそう。

■「今、子供たちが学ぶべき『事実』 ~「人類の起源」の学習を通して~」(るいネットより [7])

>木から落ちたカタワのサルであった人類の祖先は、絶望的な状況の中で、仲間と身を寄せ合って生きてきた。
人類の祖先たちが、その後どのようにして厳しい現実を突破してきたのか?その実現過程こそ、今、子供たちが学ぶべき『事実』なのだと思う。

>>私の祖先は、とってもえらい人だと思いました。祖先たちは、みんな同じ希望をもって生きてきた。そんな祖先のおかげで私が生まれてきたことが、とってもうれしいことだと思いました。
>>私は、祖先に感謝したいと思いました。

・・・子ども達は素直。「2ちゃんねる」に染まれば自己中な「2ちゃん脳」になる・・・しかし、こうして人類の歴史を学べば、祖先への感謝の気持ちが生まれてくる。
こうした歴史や事実を追求するという課題こそ、最も今子ども達に必要なのではないかと思いました。

(kota)

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