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食の変化に見る家庭の実態

家庭における食生活の変化が社会問題として取り上げられるようになり、その実態や意識などの調査も数多く見られます。しかし、どれも本質に迫る分析がなされていないと感じていました。

そんな中、独自の調査手法でその実態を明らかにしているのが、

『変わる家族 変わる食卓―真実に破壊されるマーケティング常識―』(岩村暢子著)

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という書籍。その内容が読売ADリポート [2]に紹介されています。

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そこで紹介されている主婦の本音から、他のどんな調査からも見えてこない実態が明らかにされています。

>「家庭では野菜が不足しがちだが、子どもたちは給食を食べているので、『ま、いいか』と思ったりする」(28歳)

>「日曜日の昼食は作るのも面倒くさいので、ハンバーガーショップでも『ま、いいか』と思った」(40歳)

>「遅くなると作る時間が短くなるので、煮物などはできない」という主婦の遅くなる理由は、調査対象期間の1週間を見る限り、友達とお茶することと子どものおけいこ事の送迎。そのために週の大半の食事が簡単なものになってしまう。

>「今週は忙しくて食事の支度に時間がかけられなかった」という主婦(38歳)の多忙の理由は、週3回午前中にしていたテニス。

>「仕事で疲れて夕飯を作るのが面倒になった」と夕食をラーメン屋で食べることにした主婦(28歳)の「仕事」は、午後4時に終わる在宅アルバイト。

>「子どもを幼稚園に出す準備で忙しく、朝は目玉焼きとサラダを作る余裕もなかった」とアンケートに答えている主婦(31歳)の起床時刻は6時50分で、食事をするのは7時。

>「夫(40歳)はマックやケンタが大好き。休日の昼食は夫がケンタを食べたいと言い出して自分で買いに行った」

>「昼食は作ろうとしていたのに、夫(37歳)がセブンイレブンのサンドイッチが食べたいと言って、我慢できずに車を降りて買ってきてしまった」

>「お菓子のおまけが欲しくて同じお菓子をしばらく買い続けている」(40歳)

>「私はケーキが好きなので、ご飯代わりに食べちゃうこともある。今日も『ママだけずるーい』と子どもたちに言われながら1つ残っていたケーキを朝食にした」(28歳)

>「義母も大人っぽい料理はしない人なので、夫はいまだにハンバーグ、カレー、スパゲティなど子どもっぽいものしか食べられない」(35歳)

>「おばあちゃんは、夫にも子ども(孫)にも喜ぶものしか上げないので、孫がお菓子だけで食事をしてしまうことがある」

>「夕食の味噌汁は作っても夫や子どもが食べない日もあり、余ることもあるので作らない」(30歳)

>「野菜は子どもが好んで食べないため、無駄だからたいてい省略する」(30歳)

>「私1人分の昼食は、たとえ割高になっても買ってしまう。1人分の昼食のために手間はかけたくないから」(37歳)

>「弁当のオカズなど、1人分の野菜をいためたりするようなことはとてもできないので冷凍食品にする」(35歳)

>「子どもは朝自分でカップ麺を出してきた。食べないよりマシかと思い要望通り食べさせた」(39歳)

>「朝食を取らない夫に、何も食べないよりいいかなとクッキーやスポンジケーキを出すことにしている」(38歳)

>「コンビニで夕食の買い物をするのは割高だが、スーパーに行き余計なものまで買うよりはいいと思うので、コンビニで買い物をする」(39歳)

>「子どもを連れて買い物に行くと、ねだられて余分なものまで買うことになるので、なるべく買い物に行かないようにしている」(36歳)

このような実態を俯瞰して見えてくるのは、主婦も夫も祖父母もみんな完全に自己中でしかないということ。子供の食事が自己中化する原因はここにあります。

これが食事に限った実態ではないということは容易に想像できますよね。これが聖域化して何の圧力も働かなくなった現在の家庭の実態をわかりやすく表していると思います。

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