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「ゆとり教育」見直しで教育が再生するって本当?

1月19日、政府の教育再生会議は、子どもの学力低下の原因と指摘される「ゆとり教育」を見直し、「授業時間数の10%増」などを実現する学習指導要綱の早期改定を求めた第1次報告書をまとめました。

悪評高い「ゆとり教育」ですが、「ゆとり教育」を見直し「授業時間の増加」で本当に学力は上昇するのでしょうか?

では、そもそも「ゆとり教育」が導入されたのはなんで?から考えてみます。

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「ゆとり教育」の旗振り役である寺脇研元文科省審議官は、毎日新聞のインタビュー記事(1/20)の中で、「ゆとり教育」導入の理由を次のように語っています。

―ゆとり教育が学力低下の一因と言われる。

「少子化で受験戦争がなくなった。かつ、社会も豊かになった。働くなくても食べていければ、勉強はしなくなる。詰め込み教育をやり続けても(学力は)下がっていたと思う。」

―では、どうすればよいのか。

「豊かになるため、受験のためではない「第3の動機」を作らなければならない。」
今、お年よりが生涯学習をしているのは、自分を高めるという第3の動機からだ。子どもにも可能なはずだ。」

状況認識は通りだと思います。貧しかった時代は豊になるために誰もが必死で勉強した。しかし、豊かさが実現し、必死に勉強しなくても良くなった。それが学力低下の原因。したがって、“豊かさ実現に代わる新しい目標”が必要。

でも、それが“自立した自分”???

これは変ですよね。それまでの誰もが豊かさを追い求めた時代の「自分」「個人」に逆戻りしています。これでは答えになっていないのは明らか。「ゆとり教育」がうまくいかなかった根本原因はここにありそうです。

では、「授業時間の増加」でうまくいくのでしょうか?

やはりこれも変です。「ゆとり教育」導入前のやり方に戻っているだけです。「第3の動機」はどこにいってしまったのでしょうか?これに答えを出さない限り何をやっても誤魔化しでしかありません。

結局、自分の保身ばかり考えて、『どこで、何を間違ったのか?何を変えれば良いのか?』を真剣に考えないのが、教育関係者や政治家といったプロの人たちのようです。

学習指導要綱をいくら変えても目先の誤魔化しにしかなりません。今、必要なのは、“新しい目標”“これからの活力源”を見つけることです。それだったら、この投稿↓の方がよっぽど可能性を感じます。

『自分のやりたいことに可能性はあるか?』 [1]

「自分のやりたいこと」が既成の集団や役割や活動であるなら、私権社会の終焉とともに人々の期待の対象から外れていき、活力は衰弱していくばかりだと思います。

それが理解できるなら、「自分のやりたいこと」は人々の期待を通してはじめて確信がもてるものとなることがわかるはずです。そうなれば「自分のやりたいこと」はそのような押し付け的な表現ではなく、「周りに期待されていること」という場の圧力に適った存在としての表現になっていくものと思います。

可能性は、自分の中ではなく、みんなの中にある。“新しい目標”“これからの活力源”を素人である私たちがいっしょに考えてていくことから始まるのだと思います。(@さいこう)

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