■子どもに関する事件・事故の事例をまとめたサイト『日本の子どもたち』 [1]より、子どもに関する事件・事故 1【いじめ・恐喝・リンチなど生徒間事件】 [2]から、小学校のいじめ事件事故の事例を下記にまとめて、分析したいと思います。
■まず、その事象から見えるのは・・・・・
1)発生件数は、圧倒的に、小学校での発生件数ほうが中学校より少ない。
2)高学年の4年~6年生(10~12歳)のいじめ・事件・事故が圧倒的に多い。
3)低学年の1~3年生(7歳~9歳)の事例は、いじめといえるものは、1件。そもそも、発生件数がすくない。その他は、事故や児童の両成敗の事例。
4)高校になると、部活のいじめなどが多くなる。
■私の意見として
●低学年では、学校や新しい友達に慣れること、勉強の基礎を学ぶことなどの課題が、まだまだ存在し、児童達は、まだ、素直さを残し、私権原理に巻き込まれていないこと。
また、教師と生徒の関係では、教師の力の関係で、クラス全体をまだ、まとめられる状況で、管理型の運営でもなんとかまとめられることなどで、いたずらが過度になって事件・事故が起こっているだけ。また、明らかに、親への収束力がまだまだ、教師や仲間や学校への収束力よりも大きく、過保護空間が温存されている時期とも捉えられます。
●高学年になると、クラス・学校の同じ仲間同士の閉塞化、密室化がいじめや事件・事故を生み出し始める。無視、金(=私権)への執着、体の性的な変化が始まる状況の中、自我(自己正当化、他者否定)の制御ができくなる時期となり、中学校でのいじめ・事故・事件増加の初期現象が見られる。学校・教師という大人社会への批判や不満も鬱積する時期であり、「授業・勉強なんかつまらない」「なんのための学校?」などという疑問が生じてくる時期である。
また、仲間関係の圧力の中から逃れられないという意識をすでにもっていて、極端に共認不全に陥った児童のいじめ自殺が発生している。学校での自分の存在する意味をもたず、それでも、仲間第一なので、その場にいなければ行けないという圧力状況下で、貝になり、虫になり、フリーズしてしまい、抱え込み、いじめ→自殺となってしまうように思います。
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『日本の子どもたち』に掲載されている小学校の事例を、年代別に小学校のいじめを並べてみました。
●1970年代
■1979/11/1 埼玉県浦和市立三室小学校で、女子児童(小4)が放課後、学校の廊下で友人と談話中、同級生の男子児童2人(小4)に後方から足元に滑り込みをかけられ、2人目で転倒。顔面を強打し、前歯2本を折る。 [3]■1996/3/18 山口県徳山市の徳山小学校の女児(小6・12)が、マンションから飛び降り自殺。「無視された」「避けられている」「学校へ行くのがおもしろくない」などとノートに書いた遺書があった。 [10]
●2000年代
■2000/4/某日 神奈川県川崎市多摩区の市立南菅小学校で、中国人の父と日本人の母を持つ女子児童(小3・8)が、複数の同級生らからいじめを受けて転校。PTSDと診断される。 [12]
■なんといっても、圧力が自閉化、密室化、閉塞の方向に働いている状況を転換する必要を感じます。それには、やはり、いじめに変わる課題を提起する必要を感じます。