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「子育てパパ」は90年代後半以降に増加~国民生活白書より

先日の記事『父親の子育て参加はますます家庭の崩壊に近づく?!』 [1]のベネッセの調査に続いて、『平成17年版 国民生活白書「子育て世代の意識と生活」』から、子育てをめぐる時間についての意識や時間の使い方などの変化を見てみます。

それによると、子育て世代の最近の傾向をまとめると次のようになっています。
 ・労働時間や家事時間は減少
 ・自由時間は増加
 ・男性の子育て参加は増加=【子育てパパ】の増加

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 ※、『平成17年版 国民生活白書「子育て世代の意識と生活」』 [2]【第4節 子育てにかかる時間】より一部引用


●労働時間や家事時間は総じて減少

・子育て世代の労働時間(一日当たり)
  子どものいるいないにかかわらず夫・妻とも減少傾向。

・年齢層別の夫の労働時間
  子どもの有無にかかわらず、20代後半では増加、30代は横ばい、40代は減少。
  妻の労働時間は、子どものいない20代後半を除き減少傾向、
  特に子どものいる妻においては著しく減少。

●自由時間は総じて増加

・労働時間や家事時間が総じて減少している一方、自由時間はここ数年増加している。

●増えつつある男性の子育て参加

・子どものいる世帯の育児時間の推移
  夫:20代後半、30代とも直近の5年間に増加。
  妻:30代の育児時間が伸びている。

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・一日に少しでも子育てを行った人の比率を示す「行動者率」は、特に20代後半、30代において直近5年間に急激に上昇。一方、子育てを実際にした人の平均育児時間は、全体としては1.4~1.6時間程度でほぼ横ばい。

つまり、夫の育児時間の増加は、一人当たりの実際の育児時間が大きく増えたというより、子育てに関わる人の割合が90年代後半以降大きく増えたことによるもの。

・また、「もし今新たに子どもが産まれた場合、あなた自身の生活はどのように変化しますか」という質問の回答は、

有業の妻は「主に仕事を辞めたり休んだりすることなどにより子育て時間を作る」と回答した割合が最も高く、夫及び専業主婦は「主に余暇の時間を減らすことにより子育ての時間を作る」と回答した割合が最も高くなっている。


男性の子育て参加=【子育てパパ】の増加とは、仕事での課題や役割を見出せなくなりつつある男たちが、家庭での“子育て”に課題や役割を見出そうとしてるのでしょうか?しかし、本来は社会に向かうべき男が、社会や仕事に課題や役割が見つからないからと、家庭に収束し“子育て”に参加しても、それは目先の課題でしかありません。

「少子化」「虐待」「いじめ」「自殺」など、女・子供たちを取り巻く“社会問題”から目を背けていても何の解決にもなりません。困難な課題かも知れませんが、それらの“社会問題”=“みんなの課題”に向かって男たちが闘っていくという姿を見せることが、本当の女・子供たちの安心基盤の構築に必要なのではないでしょうか。(@さいこう)

※【子育てパパ】についてもっと知りたい人はこちらを
  ・「子育てパパ」の共通構造 [4]
  ・子育てパパ急増中?~父親向け子育て雑誌が相次いで創刊 [5]

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