2022.07.02

【肌感覚に学ぶシリーズ】~「固有受容覚」と「前庭覚」の成長と子供たちの活動との関係性とは?~

これまで「固有受容覚」と「前庭覚」について、子供達を見ていて感じる感覚とのつながりや、実体験の中で自然の中で遊ぶことや農作業を通して様々な感覚が子供時代に磨かれていくことを紹介してきました。

今回は、子供の教育と深い関係のある「固有受容覚」と「前庭覚」について詳しく紹介していこうと思います!

私たちは「味覚・嗅覚・聴覚・視覚・触覚」の5感と呼ばれる、わかりやすい感覚の他に

「固有受容覚、前庭覚、触覚(原始系)」といった見るだけでは気づきにくい「基礎感覚」をもっています。

感覚はみんな同じものを持っているわけではありません。一人ひとりそれぞれ異なる感覚を持っていて、複数の感覚を脳の中で分類し、整理する「感覚統合」を行っています。

ただし感覚統合は初めから完璧なものというわけではありません。

遊びや、生活の中で身体を使うことでそれぞれの感覚が成長していくのですが、実はこの感覚統合が促されるのが子供時代なのです。

ではこの感覚統合がうまくできていないと子供の成長にどのように影響が出てくるのでしょうか。

この「固有受容覚」「前庭覚」「触覚」を含めた「基礎感覚」が子供たちの身体機能の成長において実際にどう影響を与えるのかを紹介していこうと思います。

 

〇触覚を感じるのが苦手

・たたく、噛むなどの自傷行為

・触れたものをすぐ口にする

・他人に近づきすぎる

・触られるのを極端に嫌がる

・帽子、靴下等の着用を嫌がる

 

〇前庭覚につまづいている

・姿勢が悪い、落ち着きがない

・文字が書けない、板書が苦手

・乗り物酔いをしやすい

・高い所や不安定な所を怖がる

・文字の読み飛ばしが多い

 

〇固有受容覚につまづいている

・姿勢が悪い、動きがぎこちない

・ぶつかりやすく転びやすい

・力加減が調節できず動作が乱暴

・動きを模倣することが苦手

・手先が不器用

・文字がうまく書けない

 

大人でも心当たりがある内容も多いのではないでしょうか?

 

自分も小さい頃は「姿勢をよくしろ」とよく注意を受けていました。その瞬間だけ姿勢をよくすることはできても、その後も姿勢を維持するのは難しいもので、維持するための基礎となる「前庭覚」を磨いていれば姿勢も早くよくなったのかもしれません。

「固有受容角、前庭覚、触覚(原始系)」につまづいているかどうかの判断は難しいですが、

身体機能と基礎感覚が影響している事を知っていることで子育ての方法は変わってきそうですね。

 

次回は、実際に親として子供たちにどう接していくのがいいのか?について扱っていきたいと思います!

 

 

参考URL

・クムレ:感覚統合ってなんだろう?https://cumre.or.jp/%E6%84%9F%E8%A6%9A%E7%B5%B1%E5%90%88%E3%81%A3%E3%81%A6%E3%81%AA%E3%82%93%E3%81%A0%E3%82%8D%E3%81%86%EF%BC%9F/

・「感覚統合」とは? 発達障害との関係、家庭や学校でできる手助けまとめhttps://h-navi.jp/column/article/35025964

・地域支援部だより:https://inazawa-sh.aichi-c.ed.jp/02PDF%EF%BD%A5Image/h30%20pdf/s_tayori_1.pdf

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2022.07.02

【肌感覚に学ぶシリーズ】 ~触覚・固有受容覚・前庭覚は、遊びの中で獲得していくもの

視覚や聴覚以前にある基礎的な感覚である「触覚・固有受容覚・前庭覚」に、感覚機能の基礎があることがわかってきました。

「固有受容覚」って何?人類の同期行動に繋がる感覚の話。

「前庭覚」って何?~私たちの体が健全に作動する上で大切な、もう一つの感覚機能~

これらの感覚を成長過程において、子供たちはどのように統合していくのでしょうか。

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2022.06.25

【コラム】農作業を通じての気づき~夢中体験が健やかな心身を育む~

先週、会社の同僚たちと援農に行ってきました。
前回の記事「親子で農業のススメ」でも紹介した農作業の効用を、私自身の気づきとともに紹介したいと思います。とにかく、とても楽しかった~^^

受け入れてくださったのは、農業のプロの方々。今回行ったのは、ジャガイモ収穫です!

 

農作業を初めて1時間。慣れない土の上で、適切な体勢も取れず、「これは明日、筋肉痛間違いなし」。足の裏から伝わる柔らかな土の感触も、いざ掘ってみようとすると結構力が要る。「大変な1日の始まりだな」。。と感じていました。

ぎこちない動きを察してか、農業を始めて3ヵ月の先輩が、隣で作業を進めてくれました。その動き・スムーズな手さばきを見ていると、土の中をなめらかに手が動いている!?無駄な動き無く、自然な体勢で、集中力高く、収穫作業を進めていました。

その動きを感じながら、見よう見まねで手を動かしてみると、だんだんと土の流し方を掴んできた感覚に。「おぉ~、こんなにスムーズになってきた♪ジャガイモがこの土の下にもいそうな感触だ♪」。

いつの間にか、夢中になって、ジャガイモ収穫にのめりこんでいました。変な力も入らず、どんどん土の感触をつかみ、農作業に取り組むまわりのみんなの息づかいが感じられ、あっという間の昼休みに。目の前の収穫作業への集中度合、仲間の息づかい・リズムに同期していくような、研ぎ澄まされた感覚になりました。・・・とても楽しい感覚が湧いてきました。

ひたすら身体を動かすことに没頭することで、余計な雑念も入らず、余計な力も入らず、次の日の朝は、疲れ知らずの身体。

今回の援農を通じての気づきは、とにかく夢中になって身体を動かすこと!です^^
手をこうして、動かして、足はこんな感じで、などなど、頭を使ってやるのでは、体のバランスも力加減もうまくいかない。寧ろ、頭で考えずに、まわりの仲間の動きをみながら、リズムに乗って夢中で取り組むこと。

農作業は、体全体を使いますこども達の身体機能の土台となる、固有受容覚や前庭覚も、夢中で取り組むことで育まれていくのではないでしょうか!?
次回の記事もお楽しみに~♪

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2022.06.25

【肌感覚に学ぶ】親子で農業のススメ

肌感覚を磨こうシリーズを始めて、今まで意識してなかった肌からの刺激を今まで以上に感じるようになりました。そしてもっともっと自然に触れたい!と「農業は肌感覚が命です」の記事を更新してくれた仲間の農園に、本ブログを運営する仲間たちで出かけてきました!

今回は20人で1.9トンのじゃがいもの収穫!

私は小4になる息子を連れて行ったのですが、自然を満喫したのはもちろんのこと、子供にとってもとてもいい空間でした✨

子供も本気で周りの役に立てる役割がある
大人たちが真剣に作業している横で最初は遊んでいた子供たち。
けど、なんかその本気の空気感が気になり、ちょっと手伝ってみたら、、、、
大人たちが心から喜んでくれました!
芋を掘る役、拾う役。みんなで息を合わせて、大人たちの本気の追求に自分も仲間入り。
力はない、そこは大人にお願いしながら。
けど小さいからこそ小回りがきいて役立てる場面も。
2時間ぐらい大人の男たちに混じって作業したり、作戦会議をしたり、休憩したり、、、
小さいけれど、一丁前。
やはり、デスクワークだと能力さが大きすぎて、ここまで大人と一体になって追求できることはありません!

 

■だからこそ感じる大人のスゴさ
息子は午前中で切り上げて午後は子供仲間との遊びに戻っていったのですが、帰り道にぼそっと一言。
大人たちは午後からもあの作業をしていたんでしょ。すごいなー。」と。その心からの呟きが印象的でした。
数時間本気で同じ地平で動いたからこそ感じる、男の大人たちのスゴさ。
「疲れたー」と帰りの電車でも寝ていた息子でしたが次の日には「またいきたいな」と意欲満点!

敵わない、けどまた一緒にやりたい^ ^
子供でも、本気で役立てる農業だからこそ、もっと力をつけたい、もっと体力もつけたい!と意欲が湧き起こる。

遊びと仕事の間みたいな、それでいて本当か厳しい生産圧力のかかる場は、大人へ近づいていく子供の成長にとって、ぴったりの場なのかもしれません!
ちょっと生意気になってきた頃合いで、親子で農業おすすめです!

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2022.06.18

【肌感覚に学ぶ】「前庭覚」って何?~私たちの体が健全に作動する上で大切な、もう一つの感覚機能~

私達が生きていく上で重要であり、常にフル稼働させている「触覚」。
それに加えて「固有需要覚」と「前庭覚」と言われる二つの感覚機能が、私達が仲間と同期行動を行い、様々な危機を乗り越えてきた土台になっています。

前回は、「固有受容覚」について紹介しました。リンク
今回はもう一つの大切な感覚=「前庭覚」についてみていきます。

1人ひとりの「感覚の特性」を考えよう!よく聞く感覚統合ってなに?【LITALICO発達ナビ】 (h-navi.jp)の記事を参考にさせて頂きます。

■前庭覚とは?

前庭覚は自分の身体の傾きやスピード、回転を感じる感覚です。
受容器は耳の奥にある耳石器と三半規管です。
前庭覚には主に以下の5つのはたらきがあります。

①覚醒を調節するはたらき
前庭覚は覚醒(脳の目覚め具合)と大きく関連しています。
例えば授業中に眠くなったとき、頭を振って目を覚まそうとした経験はありませんか?
これは脳がぼんやりしているときに、前庭覚を取り入れることでシャキッと脳が目覚めてエンジンがかかりやすくなるからです。

②重力に抗して姿勢を保つはたらき(抗重力姿勢)
私たちが地球上で生きていくためには身体が重力に負けていては生活できません。
何か活動をするときには重力に抗して身体を持ち上げて姿勢を保つ必要があります。
この重力を感じるのは前庭覚のはたらきです。

③バランスをとるはたらき
バランスをとるときに自分の身体が傾いているかどうかを素早く感じるのは主に前庭覚のはたらきです。

④眼球運動をサポートするはたらき
くるくる回転したら目が回りますよね。
これは回転という前庭覚が眼球を動かす筋肉と連動し、目が回るという仕組みで起こります。
このように前庭覚と眼球を動かす筋肉には関連があります。

⑤ボディイメージ(身体の機能を把握する)の発達を促すはたらき
前庭覚は、固有受容覚とともに自分の身体の機能を把握するために必要な感覚の一つです。
身体の機能が把握できることで、この距離なら跳べるかな?この高さなら飛び降りれるかな?などを把握し適切に環境への挑戦を行うことができます。

「固有受容覚」の紹介リンクでも「前庭覚」の話が出てくるように、この二つの感覚機能によって私たちの身体が健全に作動します。

例えば「姿勢をまっすぐ保って座る」という動作ひとつとっても、バランスの感覚(前庭覚)と、重力の働きにあらがう力(固有受容覚)がともに発達していくことで、できるようになっていくそうです。私たちが毎日無意識に行っている動作や行為は、これらの感覚が下支えとなっています。

それらの身体感覚が作られていく過程は、赤ちゃんをイメージすると分かりやすいと思います。
たとえば、座りながら、母親が手をたたいてあやす様子を真似して手をたたくとき、結構赤ちゃんって不安定で、今にも転げそうになってますよね。でもしばらくすると、不安定な状態を察知して体を調整して徐々に安定してくる。

肌を通じて感じた大量の情報(外識=触覚)と、
私達の体が置かれている状況(傾いている、スピードが出ている、回転している)を察知し(=前庭覚)、
筋肉と関節を通じて対象との関係を掴む(=固有受容覚)ことによって、
私たちは外圧に反応し判断や行動をしています

その機能が育まれる基盤は、赤ちゃんであればお母さんと同じ動作を真似する本能発の「同期行動」にあり、
そこから、発達途中の筋肉や関節、バランス感覚を育んできたのではないかと考えています

それを解明するためにも、触覚・固有受容覚・前庭覚の3つが、お互いにどのように働いているのか?その関係を掘り下げていきたいと思います!

(参考リンク)
前庭覚?固有覚? 子どもの発達の理解に欠かせない感覚統合の話|イッチー/かろやかにダサい日記|note
自分の身体を知るための感覚。「固有受容覚」ってなあに? (liino-kids.com)

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2022.06.17

【肌感覚に学ぶ】「固有受容覚」って何?人類の同期行動に繋がる感覚の話。

これまでの記事では、「触覚」の凄さを紹介してきました。お腹の中にいる赤ん坊が安心感を得るために自然に行う動作に重要な機能であり、また、舌の先や指先でとらえるミクロン単位の匠の世界でも不可欠な機能です。
赤ん坊の時から職人技にいたるまで、触覚機能を最大限に活用していること。改めて、人類が獲得してきた触覚機能は、対象を正確に判別する外識機能であり、判断や行動の土台となっています。

これまでの記事の振り返りは以下です↓↓

【肌感覚を磨こう】皮膚は、全体重の1/6を占める判断器官?!
【肌感覚を磨こう】皮膚はミクロンの表面凹凸の違いを指先で感じる高感度センサー
【肌感覚を磨こう】生まれて最初に世界を捉える感覚機能。触覚は生きる土台になっている。

触覚だけでも、人類の感覚機能の凄さを感じますが、これに加えて、人類が健全に育つ上で欠かせない機能があるようです。それが、前回の記事で紹介した「固有受容覚」と「前庭覚」と呼ばれる機能です。
さて、今回の記事では、この「固有受容覚」についてふれていきます。

1人ひとりの「感覚の特性」を考えよう!よく聞く感覚統合ってなに?【LITALICO発達ナビ】 (h-navi.jp)の記事を参考にさせて頂きます。

 

■固有受容覚とは?

固有受容覚は自分の身体の位置や動き、力の入れ具合を感じる感覚です。受容器は筋肉や関節です。固有受容覚には主に以下の6つのはたらきがあります。

力を加減するはたらき
机や椅子を運ぶ時はギュッと手に力を入れて持ちます。逆に豆腐や卵を持つときはそっと優しく持ちますよね。このように活動によって私たちは力を加減しています。そのときに重要な役割を果たしている感覚が固有受容覚です。

運動をコントロールするはたらき
ジェンガを行う時はゆっくりと手を動かす(肩・肘の関節をゆっくり動かす)と思います。
このように関節をゆっくりと曲げ伸ばしできるのも固有受容覚がしっかり働いているからです。

重力に抗して姿勢を保つはたらき(抗重力姿勢)
手を使った活動をするときには重力に抗して身体を持ち上げて姿勢を保つ必要があります。
このように身体を持ち上げて持続的に姿勢を保つのは固有受容覚のはたらきです。

バランスをとるはたらき
バランスをとるときに自分の身体の傾きを感じるのは主に前庭覚のはたらきですが、転ばないようにすばやく筋肉を調整して姿勢を保つことは主に固有受容覚のはたらきです。

情緒を安定させるはたらき
例えば緊張している時に貧乏ゆすりをしたり、イライラしている時に奥歯を強く噛んで口に力を入れたりしたことはありませんか?このように固有受容覚を感じることで情緒を安定させるはたらきがあります。

ボディイメージ(身体の「地図」を把握する)の発達を促すはたらき
固有受容覚は触覚とともに身体の地図を把握するために必要な感覚の一つです。

ボディイメージ(身体の「機能」を把握する)の発達を促すはたらき
固有受容覚は前庭覚とともに身体の機能を把握するために必要な感覚の一つです。
特に、固有受容覚は手足の動きを把握する上で重要な感覚であり相手の動きを真似したり無意識に(リズミカルに)手足を動かしたりすることに大きな役割を担っています。

これらの感覚が正常に発達していくことで、対象物(柔らかいもの・お友達)に対する適切な力加減ができたり、相手と同じような動きができたりすることができるようになります。
例えば、小さな苗を土に埋めようとする動作や、紙がクシャクシャにならずに消しゴムで消す力加減など。また、赤ん坊の動きをイメージすると分かりやすいです。赤ん坊が母親と同じように、手を合わせる動きをしようとすれば、筋肉の動かし方・関節の動かし方を身につけることで初めて、同じ動きができるようになります。

つまり、固有受容覚という感覚機能の獲得によって、相手とリズムを合わせて行動したり、相手が心地よい大きさ・力加減でふれあったりすることができます。触覚機能は、外からの刺激を正確に受信し、脳が総合的に判断するための下支えとなる機能ですが、それに加え、固有受容覚を正常に働かせることによって、行動に至ることができると考えられます。

生物は同期行動によって、いくつもの危機を乗り越えてきましたが、人類においては、同期行動の前提となる、触覚と固有受容覚を磨いていくことが重要そうです。さて、次回の記事では、この2つの機能と同等に重要な「前庭覚」について迫っていきたいと思います。

前庭覚?固有覚? 子どもの発達の理解に欠かせない感覚統合の話|イッチー/かろやかにダサい日記|note
自分の身体を知るための感覚。「固有受容覚」ってなあに? (liino-kids.com)
1人ひとりの「感覚の特性」を考えよう!よく聞く感覚統合ってなに?【LITALICO発達ナビ】 (h-navi.jp)

を参考にさせて頂きました。

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2022.06.11

子供は遊びを通して生きる土台となる感覚を磨いている!~「固有受容覚」と「前庭覚」とは~

皆さん一度は「子供は遊びが仕事という」言葉を聞いたことありませんか。子供に取って遊ぶとはどんな意味・効果があるのでしょうか?

私は山形県出身で近くの山や川で遊ぶことがよくありました。
町中とはまるで違う異世界の中に自分たちの遊び場所を求めて、山中に入り、時には川幅のある下流から、上流へ。最後はダムまで着いてしまうことも。

学校や公園の中では味わえない魅力が自然の中での遊びにはあります。

山の地面はデコボコ感や固かったり柔らかかったり色んな表情があります。木や根っこも太陽を取り合うように生えていてその力強さには驚きます。

あの蔦は掴める!と思って掴んでみると実は中身が空っぽでそのまま転んでしまったり、この地面は走れると思って踏み込んだらぬかるんでいて足を持っていかれたりと踏んだり蹴ったりばかりですがその感覚が楽しくて次は上手くやってやろう!と不思議とやる気が出てくるのです。

自然の中は色んな情報を頭の中で整理しながら、体の感覚、能力をすべて使って突破していく感覚が面白かったのをよく覚えています。自然は毎日状況が変化して、遊びに行くたびに今日はどんな感じと木や土を触ってみたり、においをかいで山の湿り具合を感じたり、全身の感覚で自然と会話している感覚が近かったと思います。

「遊ぶ」ことは思っている以上に頭をフル稼働させてその状況に常に適応しようと体を動かしています。

自然の中は自分達が遊びやすいようにはできていません。むしろ対抗しようとしてきます。その中で自分たちがやりたいことを見つけ、自然の力と闘い、時には活かして全力で「遊ぶ」ことは勉強ではえられない大事な感覚を育てているのです。

実はこの自然の中や遊びの中で感じている感覚は外の情報を知覚する、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の「5感」だけでは成り立ちません。
じつは「固有受容覚」、「前庭覚」という身体を無意識にコントロールする為に重要な感覚をつかって、私たちは状況を把握し判断し体を動かすということをしているのです。

普段こどもたちが行っている遊びもよくよく見ていくと、力を一気に入れたり、緩めたり、タイミングをみて調整したり、、、一つ一つの動作や判断に、この2つの感覚と繋がっているのが分かってきました。まさに遊びが体の成長の土台を作っています。

さて、そもそも「固有受容覚」、「前庭覚」とは何なのか?から、子育て人育てにどうつながるか?とさらに追求を深めていきます!

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2022.06.10

【肌感覚を磨こう】生まれて最初に世界を捉える感覚機能。触覚は生きる土台になっている。

五感の中でも最も原始的で、体の中でも最大の面積(全身)を持ち外界を捉える触覚。
感覚機能は触覚→聴覚→視覚→味覚→臭覚の順に発達していきますが、触覚はお母さんのお腹の中に居る時から既に発達し、生まれて最初に世界を捉える感覚機能です。

生物として環境に適応していく感覚機能の中でも最基底の土台になっている触覚。改めて皮膚感覚のすごさを整理してみます。

・危険を察知し防衛する
熱いやかんに触れてしまえば手を瞬時に離すことができる。腕に虫が止まると、サッと払いのける。このように皮膚を通して危険を感じたときには防衛本能を作動させる。

・皮膚は見ている、聞いている
皮膚には目や耳に似た視覚や聴覚に応答する仕組みがあるらしいことが分かってきている。例えば、光の波長を見分け皮膚に当たる光の色でバリア機能に違いが生じたり、ガムラン音楽の奏者がトランス状態になるのも耳には聞こえない高周波数の音を肌で受信しているからだとか。

・空間把握
皮膚は自分の身体と外界との境界。私たちが自分の身体の輪郭を認識しているのも触覚。
これらが自分の身体の大きさや長さなどを把握する基になっていきます。

・情緒の安定
お母さんに抱っこされたときの肌と肌のふれあいや、毛布でくるまれたときの心地よさが情緒を安定させる。
スキンシップによる安心感は誰もが経験していますよね。

・気持ちにも影響を与える
ある実験の結果では、固い椅子に座った人は、柔らかな椅子に座った人よりも、気持ちも固くなり、変化を好まなくなる傾向が生じたり、ザラザラなものに触れたときと、つるつるのものに触れたときでは、その後にあいまいな文章を読んでもらうと、前者は敵対的、後者は友好的と感じる割合が増えるなど。

・皮膚は考えている
脳や神経が様々な情報を処理過程で重要な役割を果たしている受容体が、表皮を構成する「ケラチノサイト」という細胞にも存在していて、皮膚も外部から情報がもたらされた場合それをもとに情報処理を行い全身に生きるために必要な指示を出している。

くらし中心 no.17「皮膚にびっくり」 (muji.net)
1人ひとりの「感覚の特性」を考えよう!よく聞く感覚統合ってなに?【LITALICO発達ナビ】 (h-navi.jp)
を参考にさせて頂きました。

日常生活ではあまり意識をしませんが、皮膚感覚=触覚は、無意識レベルでも多様な情報をキャッチし、他の感覚機能では受信できない領域までをカバーしながら、環境に適応するために体心頭をコントロールする役割を担っているのです。そう考えると、肌感覚を磨くことってすごく重要!

昔から、子供は外で遊ぶのが仕事と言われますが、自然環境の中で、仲間の中でこの肌感覚を磨くことが健全に育つ条件だと先人は当たり前に知っていたのでしょう。
また「疲」れるという漢字は、「疒(やまいだれ」に皮膚と書きます。皮膚感覚が狂ってくると身体的にも精神的にもまさに疲れた状態。手かざしや触れ合うことで治癒していたのも頷けます。
触覚は感覚機能の中でも最基底の土台をなしていたことを昔の人は肌感覚で分かっていたのかもしれません。

次回は、触覚と並び感覚機能の土台をなす「2つの機能」についても触れていきたいと思います。

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2022.06.04

【肌感覚を磨こう】皮膚はミクロンの表面凹凸の違いを指先で感じる高感度センサー

マスクのみならず、握手はハグ、ハイタッチなどのスキンシップがタブーになったり、“衛生的”観点から、何をするにもゴム手袋をする時代・・・になっています。
こうして、直接触れることなく様々なことが行われていますが、本来、人類の持つ「皮膚」のすごさは、直に触れ合っているからこそ発揮されてきました。
今回の記事では、その皮膚の感度の凄さについて、事例を紹介していきます。

1、ミクロンの表面凹凸の違いを指先で感じる「匠の技」
筆や寄木細工等の伝統工芸品、ネジやプレス加工等の鉄工所・・・etc、日本には数多くの職人芸をもつ「匠」と言われる人達がいます。
多くの職人達は、自身の指先の感覚だけで、ミリ単位以下の作業や調整を行い、精度の高い製品を生み出しています。

その中でも、多くの自動車メーカーでは、熟練の技術者が、車体表面を撫でることで数ミクロンの突起を検出し、品質管理を行っています。
この技術をシステムに置き換えようと、研究が進められていますが、
「どの様にしてミクロンオーダーの凹凸を指先で検知しているのか?」
「それを、どの様に脳内で情報処理して接触面の違いを判断しているのか?」
の解明がまだできていないのです。
(「ミクロンの表面凹凸の違いを指先で感じ取る「匠の技」の脳科学的解明」より引用)

そのくらい微小な凹凸でも検知できるのが、人類の皮膚なんです。
機械では成し得ない事をできるのが、「肌感覚」。
人類は鋭い牙や早い脚はないけど、それと匹敵するくらい皮膚を発達させてきたということではないででしょうか。

2、「握手」は
「人が見たものより“触った”ものを信頼する不思議」ということを知っていますか?
『人間は進化の過程で、視覚による情報感知能力の精度を上げてきた。しかし、情報の信頼性という点では触覚のほうを信頼しているのだ。目の前に何か、興味を惹くものがある。ふと、手を伸ばして触りたくなるという人間の習性は、いまだに人間が世界を知ろうとするとき、触覚に重きを置いている。』
こちらより引用」

握手が与える影響は?

小さい子供はなんであれ、触れて感触を確かめる。触る事で、世界を広げていきます。
また、視覚情報は言葉にしやすいけれど、触覚情報は言葉にしにくい。それは四触覚で得られる情報が、感覚的で故に情報量が膨大であると考えられます。
なので、「触れること」は、他の何よりも多くの情報を得られ、故に自身の確信度・信頼度が上がっていくのでしょう。

例えば、仕事場面に置いて、多くの課題や難題をクリアーしようとするときや、大きな課題を達成したとき、チームの仲間、共闘する人達と握手を交わします。
そうすると、触れることなく言葉のみで打合せや議論したときには得られなかった、信頼感や安心感、課題への高揚感を感じます。さらには、成功への期待、“願掛け・祈願”のような感覚もあります。
これは、握手は、皮膚を通じて言葉以前の次元でお互いの心情を交わすということではないかと思います。なので、握手は言葉以上に伝わってくるものがあるのです。

******

年々、更にこの数年は、「触れること」が最大のタブーになっていますが、それは人類が持つ本来の機能の凄さを全く発揮出来ない状態が続いています。

人は触れ合うことで、人との繋がりを作っているんです。
皮膚の凄さを調べる中で、触れ合うことの重要性を再認識しました。

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2022.06.03

【肌感覚を磨こう】皮膚は、全体重の1/6を占める判断器官?!

人の五感のうち視 ・聴・味・嗅覚は顔に集中した感覚器官 です。
最後の一つ、触覚は全身に分布している唯一の感覚器官。皮膚は身体で最も大きな器官で、なんと全体重のほぼ1/6 を占めています!
この最も大きな機能全てが、外へのアンテナをはった判断器官なのです☆

赤ちゃんは五感を持って生まれますが、生まれた時は視力が0.1以下などどの感覚もぼんやりしており、生まれた後に外からの刺激を受けて発達していくのを前提としています。
その中でも胎児期からほぼ完成した状態で生まれるのが「触覚」です。

触覚は、胎児期段階から脳の発達に大きな影響を当てていて、五感の中で一番最初に感覚としてあらわれます。
妊娠7~8週ごろには口元の感覚から始まり、妊娠9週ごろには手足の感覚、さらに妊娠10週ごろには指しゃぶり。ちなみに指しゃぶりは触るという感覚と触られるという感覚が同時に感じられる重要な行為なのです。

また、妊娠初期の段階では、触れるものから離れる様子を見せていた赤ちゃんが、妊娠13週ごろには自分から接触をはかる仕草を見せるようになり、顔を触ったり子宮の壁をなでたりするように変化していきます。
それも、そうやって足や手を動かして周りに触れることで、脳に刺激が伝わり、神経回路を発達さえることができるからなのです。

お腹の中で生命原理をたどって生まれてくる

脳も皮膚も元々は同じ部分から細胞分裂をしているので、この時期の皮膚は体の表面を覆っている脳。
だからこの皮膚感覚こそが赤ちゃんの脳を発達させるもととなり、母親がゆっくりと散歩をすれば羊水がゆらゆらとゆれ、羊水に浮かぶ赤ちゃんにとって心地よい感触となるなど脳を発達させているのです。

さて、皮膚の凄さを感じてきてもらえましたでしょうか。
それでは突然ですが、ここで問題です。
人間の皮膚感覚で最も敏感なところはどこでしょうか?
逆に、最も鈍感なところはどこでしょうか?

正解は、、、
最も敏感なところは「舌の先」!
2つの点の間がわずか1ミリでも、2点であることを感じられます。
次に敏感なのは「指の先」!指先は1.5ミリ~2ミリで感じられます。

最も鈍感な部位は「お尻」「背中」。
試しに、2ヵ所(2点が5cm以内になるように)同時に体のどこかをつついてみてください。大きな一点に感じてしまうのです。

だから、職人は皮膚感覚に頼るときは、下の先、下唇、指の先端を使って対象を捉えるのですね!

皮膚感覚が磨かれているのは、職人だけではありません。
私も子育て中の母ですが、毎日子供の体温を測っていたら、頭に手を置くだけで「36.◯℃」まで子供の体温がわかるようになりました♪
これは特殊な事例ではなく、母親あるある!
しかもお母さんたちはただ温度だけでなく、これから体調が悪くなる熱なのか、寝起きの一時的な暑さなのかなど微細な健康状態も感じれるのです。

どうでしょう。
皮膚感覚の凄さを感じていただけましたか?

これからの記事でも無自覚だった皮膚感覚の凄さに迫っていきます^ ^

参考投稿
https://www.wakodo.co.jp/product/special/babyfood/babyfood/global/advice/article01.html

特集 触覚の世界 触覚は視覚や聴覚に影響し「情動」を刺激する

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posted by mineyama at : 2022.06.03 | コメント (0件) | トラックバック (0) List